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スミッタ・G・S

Smitha G S/スミッタ・G・S

スミッタ・G・S《幸福》2024
森の芸術祭 岡山
撮影:顧 剣亨 写真提供:JR西日本

ケララ州コーリコードのマラバール地方(インド)出身。
独学のアーティストで、幼少時代に周囲にあふれていた自然のメロディーの記憶に影響を受け、動物たちや自然の緻密な美に焦点を当てた作品を制作している。スミッタの作品に描かれる人物像は脇役にすぎないことが多かったが、2010年代になってそのスタイルに変化が起こる。ケララ州で発生したニパウイルス感染症の流行を取り上げるなど、社会的なテーマが織り込まれ、人間の脆弱さと予測不可能な動物の世界とを対比させた作品が生み出されるようになった。新型コロナウイルス感染症によるロックダウンも大きな変化をもたらし、自宅に籠っての制作の中で、幸福感に満ちた宇宙の創造に取り組むようになった。動物たちの世界を描いた初期の作品と異なり、コロナ以降の作品には人間の姿が多く描かれるようになり、そこにはマラバール地方の伝統芸能や儀式、それらと自然との関係性も取り入れられている。
スミッタの作品はボース・クリシュナマチャリのキュレーションによる2021年の展覧会「Lokame Tharavadu」(世界はひとつの家族)に選出された。この展覧会がスミッタのアーティストとしてのキャリアの大きな転換点となり、インド国内外の様々な芸術施設やギャラリーがスミッタの作品を評価し、購入するようになる。

Smitha G S/スミッタ・G・S

2024.9.2811.24
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