サンドラ・シント《未来のための宇宙論》2024-2025/撮影:浅野 豪
サンドラ・シント
2024
《未来のための宇宙論》(2024-2025)は、これまで世界各地で地元の人々や子どもたちと共に作品を制作してきたサンドラ・シントが、奈義町立図書館の談話室にて、奈義町の子どもたちと共同で新作の壁画を制作したプロジェクトである。
森の芸術祭2024では、作家のドローイングが施されたタイルを天面にあしらったテーブルを展示するとともに、子どもたちがワークショップで、「空」をテーマに描いたドローイングを併せて展示した。その後、子どもたちのドローイングとシント自身のドローイングとを融合させた色鮮やかなタイル製の壁画が制作された。作家のコスモロジーと子供達の自由な想像力とが、未来を紡ぐイメージとして、談話室を華やかに彩っている。
本作品は、「森の芸術祭 晴れの国・岡山」2024にて制作され、常設展示されている。

©FilipeBerndt
1968年、ブラジル生まれ。
1990年、ブラジルのテレサ・ダビラ大学センター(UNIFATEA)卒業。現在はサンパウロ在住。ドローイングをひとつの言語の形式と捉え、絵画やインスタレーション、彫刻などさまざまな形態の作品を制作。波の動きや天候、豊かな動植物など、複雑で魅惑的な自然現象にインスパイアされ、イメージを描くだけでなく、音楽や香り、光の移り変わりなど、流動的に変化してゆく空間そのものを芸術と捉えている。また、作品制作を通した人々の繋がりや協働を重視しており、これまでも地元の子どもたちと共に作品を制作してきた。

撮影:浅野 豪
世界的な建築家である磯崎新氏が設計した、作品と建物が半永久的に一体化した公共建築として世界で初めての体感型美術館。借景には那岐山を望め、日毎、季節ごとにその表情の変化を据えることができる。


