
Photo: Nti Uirá.
Courtesy of the artist.
1987年、サンパウロ(ブラジル)生まれ。サンパウロ(ブラジル)を拠点に活動。
ジュリアナ・ドス・サントスは色、時間、そして空間の関係性を追究しているブラジル人アーティスト。自らの制作を「継続的な協働のプロセス」として位置付けている。
ドス・サントスの作品においては、花から抽出した青い色素が感覚的・象徴的・政治的な役割を果たしている。ドス・サントスにとって、絵画は固定的なイメージではない。吹き付けや拡散、染め付けといった行為による画面の構築こそが彼女にとっての絵画であり、そこでは物質そのものが作品の形成に関与する。こうしたプロセスを通して、絵画や版画、インスタレーションやパフォーマンスの境界線が溶解し、ひとつの連続した制作行為へと変容していく。
植物性の色素の自然な酸化作用によって、絵画画面上に時間性が導入される。すなわち、時間の経過とともに作品が変化し続けていくのだ。色はうつろい、生きたプロセスとしての体験となる。絵画は完成物ではなく変化し続ける事象として位置付けられ、万物流転の思想が提示される。
ドス・サントスはサンパウロ州立大学(UNESP)芸術学部にて芸術博士号を取得。2018年にはウィーン美術アカデミー文脈的絵画学科のレジデンス・アーティストおよび講師としてオーストリアに滞在。近年の展示としては、サンパウロ州立美術館(サンパウロ)での個展「Temporã」や、第36回サンパウロ・ビエンナーレ「Not All Travellers Walk Roads – Of Humanity as Practice」(2025年)への出品などが挙げられる。