タレク・アトゥイ

1980年、ベイルート(レバノン)生まれ。現在はパリ在住。アーティスト、電子音響音楽の作曲家。
ダイナミックなインスタレーションや、実験的な音響環境、共創的なパフォーマンスなどを通じて、音という媒体や、音が人間の認知を実体化するあり方について探究している。アトゥイは、様々な国の作曲家や工芸作家との共同作業を通じて、強い彫刻的オーラを放つ複雑な楽器を発明する。幅広い素材と知識を融合させることで、ブロンズや水、ガラス、石などといった素材の音響的特性や、音の伝達や反射のユニークな特質について実験を繰り返している。カスタムメイドの電子機器やコンピューターを用いて、アトゥイは現代の社会・政治的状況に言及するとともに、表現やアイデンティテイの力強い要素として音楽やテクノロジーを提示する。様々な地域のコミュニティとコラボレーションし、自らが生み出した多感覚的環境への鑑賞者の参加・体験をも促すアトゥイの制作活動において、教育や人間関係は欠かすことのできない重要な要素となっている。
アトゥイは、S.M.A.K.ゲント市立現代美術館(ゲント、2024年)、アートソンジェセンター(ソウル、2023年)、リヨン現代美術館(ヴィルールバンヌ、2023年)、シドニー現代美術館(シドニー、2023年)、ザ・コンテンポラリー・オースティン(テキサス州オースティン、2022年)、FLAGアート財団(ニューヨーク、2022年)、フリデリツィアヌム美術館(カッセル、2020年)、セラルヴェス財団(ポルト、2018年、2022年)、ジャン大公近代美術館(MUDAM、ルクセンブルク、2022年)、南洋理工大学シンガポール現代アートセンター(シンガポール、2018年)、クンステンフェスティバルデザール(ブリュッセル、2017年)、ベルゲン・アセンブリ(2016年)、バークレー美術館&パシフィック・フィルム・アーカイブ(2015年)、フォンダシオン・ルイ・ヴィトン(パリ、2014年、2015年)など、数多くの主要な美術館や展示施設にて展示を行っている。
主なパブリック・コレクション先には、テート・モダン、グッゲンハイム・コレクション、モナコ美術館、シャルジャ・コレクション、ピノー・コレクション、フランス国家コレクション、カディストなどがある。

Tarek Atoui/タレク・アトゥイ

Waters' Witness_04-dec-2022_Performance at MUDAM (Luxembourg) w: Yann Leguay © Eike Walkenhorst18

パオラ・べザーナ

1935年生まれ(2021年没)。
多様な社会的・文化的文脈から発展した高度な「織り」の技術の可能性に魅せられ、「織り」の3次元性を探究したテキスタイル作品を制作したアーティストである。時として巨大なスケールに達したそのテキスタイル彫刻は、民衆文化と現代的な抽象美術とをひと続きの線上に位置付けている。また、自作の制作と並行して、織物工房であると同時に研究・生産・教育センターでもある「Studio di Tessitura Paola Besana(ストゥディオ・ディ・テッシトゥーラ・パオラ・べザーナ)」を30年以上にわたって主宰し、スタッフのパオラ・ボンファンテ、ララ・ランツァとともに、産業用テキスタイルや建築、舞台芸術、ファッションのためのテキスタイルのデザインに取り組んだ。また、従来は技術の表現として一般的であったパターン論ではなく、技術理論に基づいた新たな教育手法も開発した。教育・研究活動と並行して、織り製品や織りサンプル、伝統的な織物やテキスタイルのライブラリーなどからなる膨大なコレクションも収集・管理した。そのコレクションは現在、「パオラ・べザーナ・アーカイブズ」で見ることができる。

Paola Besana/パオラ・べザーナ
ビアンカ・ボンディ

1986年、ヨハネスブルグ(南アフリカ)生まれ。パリ在住。
領域横断的な活動を実践するアーティストで、主に塩水を使った化学反応により、ありふれた物体を活性化あるいは崇高化する。ボンディが作品の素材とする物体は、予想される変化や、その物体が本来備えている固有性や象徴性などを基準として選定されている。視覚を超えた体験を創出し、相互の連関、はかなさ、生と死のサイクルといった概念に焦点を当てながら、「物質の生命」に目を向けさせようとするのがボンディの試みである。生態学やオカルト科学に情熱的ともいえる関心を寄せ、そのふたつを融合させることで多分野横断的で可変的な作品を生み出す。ボンディの作品では物体の「アウラ」が重要な役割を果たしている。置かれる場所と作品とが強い結びつきを示す、サイトスペシフィックで詩的な作品も多く手掛けている。

Bianca Bondi/ビアンカ・ボンディ

Photo by Laurent Lecat

江見正暢

1947年生まれ。
東京写真短期大学(現東京工芸大学)卒。江見写真館代表取締役社長。
1873年に津山で創業した江見写真館には、大正末期から昭和初期の津山の風景や人物など、ガラス乾板で残された約10,000点もの貴重な写真(3代目江見正 撮影)が残されており、5代目の江見正暢がデジタル化したアーカイブをWebサイトで見ることができる。
写真館営業の傍ら、40年以上ステンドグラスの制作にも取り組み、ランプや万華鏡の小さな世界に魅了され、現在も制作を続けている。
数年前に始めたInstagramをきっかけに、国内外を問わず多くの方と交流し、長年の試行錯誤の中で得たコツや技を広く共有している。

Masanobu Emi/江見正暢

レアンドロ・エルリッヒ

1973年、アルゼンチン生まれ。現在はパリ、ブエノスアイレス、モンテビデオの3都市を拠点としている。
エルリッヒの作品は過去20年間にわたって世界各国で展示されてきた。また、その作品はブエノスアイレス近代美術館(ブエノスアイレス)、ヒューストン美術館(ヒューストン)、テート・モダン(ロンドン)、ポンピドゥー・センター(パリ)、金沢21世紀美術館(金沢)、ローマ現代美術館(MACRO、ローマ)、エルサレム美術館(エルサレム)など、権威ある美術館や著名な個人コレクターのコレクションに収蔵されている。
エルリッヒのパブリックアート作品は高い注目を集めている。ブエノスアイレス・ラテンアメリカ美術館(MALBA)の《シンボルの民主化(オベリスク)》や、パリで開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)に合わせて制作された《溶ける家》、「ニュイブランシュ」(パリ)の《建物》、ブエノスアイレスで開催された夏季ユースオリンピックのための《ボール・ゲーム》、韓国国立現代美術館ソウル館(MMCA)で展示された《反射する港》、越後妻有アートトリエンナーレ(新潟)で展示された《パランプセスト》などのプロジェクトが知られている。
これまで、中央美術学院美術館(CAFAM、北京)、ブエノスアイレス・ラテンアメリカ美術館(MALBA、ブエノスアイレス)、ブラジル銀行文化センター(ブラジル国内複数都市)、ペレス美術館マイアミ(PAMM、マイアミ)、ポンピドゥー・センター・メス(メス)などで開催された大規模な展覧会に参加し、来場者数の記録を何度も塗り替えてきた。
コンセプチュアル・アーティストであるエルリッヒの作品は、視覚的枠組みを通じて、私たちの現実認識の土台を揺さぶり、その基礎となるものに疑義を呈する能力について探求する試みである。私たちの身の回りにあるありふれた建築は、エルリッヒの作品に繰り返し用いられるテーマであり、その作品は私たちが信じるものと私たちが見ているものとの間に対話を創出することを狙いとしている。エルリッヒは自らの作品を通じて、美術館やギャラリーの空間と日常的な体験との間の距離を縮めようとしている。

Leandro Erlich/レアンドロ・エルリッヒ

東勝吉

1908年、大分県日田市生まれ。(2007年没)
木こりを引退した後、老人ホームで暮らしていた東は、83歳のときから本格的に絵筆を握り、大分県由布院の風景画の制作に没頭した。2007年に99歳で亡くなるまでの16年間で、珠玉の水彩画100余点を描いた。主な展覧会に「東勝吉素朴画展」(由布院駅アートホール、1997年)、「故郷に錦を飾る」(日田市⺠文化会館、2009年)、「Walls & Bridges 世界にふれる、世界を生きる」(東京都美術館、2001年)など。

Katsukichi Higashi/東勝吉

東山詩織

1990年、兵庫県生まれ。
2016年東京藝術大学修士課程修了。
人と人との境界線を重要な観点とし、自分の心身を守る無意識、意識的な行為や物(テントや木、マットレス、フェンス、物語などのフィクション、武器や防具、陣形図、生垣)をリサーチし平面作品を制作している。モチーフをパターンのようにして反復し描き、異なるスケールとパースが入り混じった空間を構成する手法を用いる。
主な展覧会に、「Personal Hedges」(NADiff apart、東京、2023年)、「boundary line」(second 2.、東京、2022年)、「VOCA展2024」(上野の森美術館、東京、2024年)、「日本国憲法展」(無人島プロダクション、東京、2023年)などがある。

Shiori Higashiyama/東山詩織

AKI INOMATA

1983年、東京都生まれ。東京在住。
デジタルハリウッド大学大学院特任准教授 / 早稲田大学嘱託研究員。2008年東京藝術大学大学院 先端芸術表現専攻 修了。
生きものとの関わりから生まれるもの、あるいはその関係性を提示している。主な作品に、「やどかりに『やど』をわたしてみる」(2009年-制作中)、「犬の毛を私がまとい、私の髪を犬がまとう」(2014年)など。主な個展に、十和田市現代美術館(2019年、青森)、北九州市立美術館(2019年、福岡)、ナント美術館(2018年、フランス)。国際展・グループ展に、「あいち2022」(2022年、名古屋)、「Broken Nature」ニューヨーク近代美術館(2021年、米国)、第22回ミラノ・トリエンナーレ(2019年、トリエンナーレデザイン美術館、イタリア)、タイ・ビエンナーレ2018(クラビ)など。作品の主な収蔵先に、ニューヨーク近代美術館、南オーストラリア州立美術館、金沢21世紀美術館、北九州市立美術館など。

AKI INOMATA

Photo: 朝岡英輔

磯崎新

1931年大分市生まれ。(2022年没)
1954年東京大学工学部建築学科卒業。1963年磯崎新アトリエを設立。以後、国際的な建築家として、群馬県立近代美術館、ロサンゼルス現代美術館、バルセロナオリンピック競技場などを設計。近年では、カタール国立コンベンションセンター、ミラノアリアンツタワー、上海シンフォニーホール、湖南省博物館、中央アジア大学、中国河南省鄭州市の都市計画などを手がけた。世界各地の建築展、美術展のキュレーションや、コンペティションの審査委員、シンポジウムの議長を務めた。代表的な企画・キュレーションに「間-日本の時空間」展(1978-1981年)、ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館コミッショナー(第6回~8回)、同展日本館展示「亀裂」で金獅子賞受賞(1996年)、建築思想の国際会議「ANY会議」を10年に渡り企画(1991-2000年)。著書に『建築における「日本的なもの」』(新潮社、MIT Press) 、過去50年間に渡り書いてきた文章を編集した『磯崎新建築論集』(全8巻、岩波書店)など多数。建築のみならず、思想、美術、デザイン、文化論、批評など多岐にわたる領域で活躍。2019年「プリツカ―賞」受賞。

Arata Isozaki

Courtesy of Arata Isozaki & Associates

ウメッシュ・P・K

バローダ(ヴァドーダラー)在住のインド人アーティスト。
人間の周囲にある自然界をインスピレーションに、すでに失われてしまった人間と自然とをつなぐ回廊をテーマとした作品を制作している。その芸術活動を支えているのは、神話や表象の歴史、精神世界などに対する関心である。ウメッシュの作品に登場する緑豊かな風景は、インド最南部、豊かな生態系を誇る西ガーツ山脈とアラビア海沿岸部に挟まれた細長いケララ州で育った幼少期の体験がベースになっている。ウメッシュ自身の言葉によると、創作活動は瞑想的なものであり、絵画史上の様々なムーブメントや各地の絵画の伝統を参照しながら、絵画をその基礎的な構成要素──色の相互作用、線や形の遊び、二次元の平面にもたらされる空間感覚など──から理解しようとする試みなのだという。
ボース・クリシュナマチャリのキュレーションによる「Lokame Tharavadu」(世界はひとつの家族/コチ=ムジリス・ビエンナーレ財団の主催により2021年にアラップーザで開催)など、様々な展覧会やアート・フェスティバルに参加している。

Umesh P K/ウメッシュ・P・K
片桐功敦

1973年、大阪府生まれ。華道家、花道みささぎ流家元。
中学卒業後に米国留学、1994年帰国。1997年、家元を襲名。2005年、堺市で教室とギャラリーを兼ねた「主水書房」を開設、若手アーティストの発掘、展示や出版など多岐にわたって展開。東日本大震災後の福島を訪れ、原発周辺の地で再生への願いを伝える作品を製作、撮影した『SACRIFICE ―未来に捧ぐ、再生のいけばな』(青幻社)を2015年に上梓。
作品のスタイルは、小さな野草をいけたものから現代美術的なインスタレーション作品まで幅広く、いけばなが源流として持つアニミズム的な側面を掘り下げ、文化人類学的な観点から植物と人間の関係性を紐解くことを目指している。国内外での個展、ワークショップを中心に活動している。

Atsunobu Katagiri/片桐功敦
川島秀明

1969年、愛知県生まれ。
1991年東京造形大学卒業後、1995年から2年間比叡山延暦寺での仏道修行などを経て、2001年アーティストとしての制作活動を開始した。活動初期より川島は一貫して自意識と向き合い、顔、そしてそこに現われる繊細で複雑な感情を描き続けてきた。川島作品を観る者は、うっすら塗られた色のグラデーションの巧緻さと、時に強く、時に憂いを帯びた魅惑的な眼や表情に引き込まれ、自分とどこか繋がる部分があるような、心揺さぶられる感情を覚えるだろう。
今までに国内外で多数の展覧会に出展しており、主な個展に「Stay Still」(Richard Heller Gallery、アメリカ、2023年)、「youth」(小山登美夫ギャラリー、2018年)、
「Wandering」(Kukje Gallery、韓国、2009年)があり、主なグループ展に、「Japanese Experience Inevitable」(ザルツブルグ近代美術館、オーストリア、2004年)、「ライフ」(水戸芸術館、2006年)、「アイドル!」(横浜美術館、2006年)、「Little Boy」(村上隆キュレイション、ジャパン・ソサエティー、ニューヨーク、2006年)がある。

Hideaki Kawashima/川島秀明

Photo by Kenji Takahashi

川内倫子

1972年、滋賀県生まれ。
2002年に『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞受賞。2023年にソニーワールドフォトグラフィーアワードのOutstanding Contribution to Photography(特別功労賞)を受賞するなど、国際的にも高い評価を受け、国内外で数多くの展覧会を行う。
主な著作に『Illuminance』(2011年)、『あめつち』(2013年)、『Halo』(2017年)など。近刊に写真集『やまなみ』『橙が実るまで』(田尻久子との共著)がある。2022~2023年に東京オペラシティ アートギャラリーでと滋賀県立美術館で個展「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」を開催した。

Rinko Kawauchi/川内倫子
キムスージャ

1957年、韓国・大邱(テグ)生まれ。現在はソウル、ニューヨーク、パリを拠点として活動。コンセプチュアルなマルチメディア・アーティストとして国際的に高い評価を受けている。
サイトスペシフィックなインスタレーションを複合的に提示することによって創出されるその作品は、美意識や文化、政治、環境といった問題をテーマとしつつ、人間の条件に関する考察の場ともなっている。
近年の主な活動としては、2023年のフレデリクスベア美術館(デンマーク)での個展「Cisternerne」や、2022年のメス大聖堂(フランス)のステンドグラス作品の永久設置、シドニー(オーストラリア)のニューサウスウェールズ州立美術館(AGNSW)による大型インスタレーション作品の収蔵などが挙げられる。また、「ドクメンタ14」(ドイツ、カッセル)、ヴェネツィア・ビエンナーレ(イタリア)、サンパウロ・ビエンナーレ(ブラジル)など、国際展にも多数参加出品している。

Kimsooja/キムスージャ

Kimsooja, 2016, portrait image, photograph by Giannis Vastardis, Courtesy of EMST, Athens, Greece and Kimsooja Studio

ジェンチョン・リョウ

1972年、台北生まれ。
1996年国立台北芸術大学卒業。主に木工分野で培った大工技術を作品制作に応用している。精巧な職人技を活かし、都市の日常に溢れる機械や乗り物を巧みに模倣し、模倣物とその対象物とのあいまいな関係を探求している。鑑賞者は、本物のように見えるものが、実は精巧に模倣された物だと気付くプロセスを経験する。このプロセスによって、当たり前だと思われている周辺環境について見つめ直すことを促し、対象の背後にある鑑賞者の個人的な物語や、社会的関心を呼び起こそうと試みている。

Chien-Chung Liao

森夕香

1991年、大阪府生まれ、滋賀県育ち。
2015年パリ国立高等美術学校派遣交換留学、2016年京都市立芸術大学大学院修士課程日本画専攻修了。現在は京都を拠点とする。
自らの体験や感覚をもとに身体と環境が互いを内包し合い流動的に変化し続けるさまを描いている。2019年より植物の写生を始め、植物の身体性からインスピレーションを得た絵画作品も制作している。
主な展覧会に「個展-蔓延る脈」(GALLERY SUJIN、2019年)、「二人展-流転するあいづち」(LOKO gallery、2021年)、「個展-雨中の肖像」(同時代ギャラリー、2021年)、「森夕香個展」(滔々 toutou gallery、2023年)、など。アーティストインレジデンスへの参加(artbiotop 那須、2022年)、国内外のアートフェアへも多数参加。

Yuka Mori/森夕香

Photo: 池田太朗

森山未來

1984年、兵庫県生まれ。
5歳から様々なジャンルのダンスを学び、15歳で本格的に舞台デビュー。2013年には文化庁文化交流使として、イスラエルに1年間滞在、Inbal Pinto&Avshalom Pollak Dance Companyを拠点にヨーロッパ諸国にて活動。「関係値から立ち上がる身体的表現」を求めて、領域横断的に国内外で活動を展開している。
俳優として、これまでに日本の映画賞を多数受賞。ダンサーとして、第10回日本ダンスフォーラム賞受賞。東京2020オリンピック開会式では鎮魂の舞を踊った。
近年の活動として、パフォーマンス「FORMULA」(2022 企画構成・演出・出演)、ソロパフォーマンス『Osmosis』(2023 金沢21世紀美術館 企画構成・演出・出演)、企画展「なむはむだはむ展『かいき!はいせつとし』」(2023 太田市美術館・ 図書館/神戸・バイソンギャラリー)、アートイベント「KOBE Re: Public Art Project」(2023 キュレーション)、映画「シン・仮面ライダー」(2023)、『山女』 (2023)など。2022年4月より神戸市にArtist in Residence KOBE(AiRK)を設立し、運営に携わる。ポスト舞踏派。

Mirai Moriyama/森山未來

©Takeshi Miyamoto

蜷川実花

写真家、映画監督。写真を中心に、映画、映像、空間インスタレーションも多く手掛ける。クリエイティブチーム「EiM」の一員としても活動している。
木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。2010年Rizzoli N.Y.から写真集を出版。
『ヘルタースケルター』(2012年)はじめ長編映画を5作、Netflixオリジナルドラマ『FOLLOWERS』を監督。最新写真集に『花、瞬く光』。主な個展に、「蜷川実花展」台北現代美術館(MOCA Taipei 2016年)、「蜷川実花展—虚構と現実の間に—」(2018-2021年・日本の美術館を巡回)。「蜷川実花展 : Eternity in a Moment 瞬きの中の永遠」(TOKYO NODE 2023-2024年)では25万人を動員。

Mika Ninagawa/蜷川実花

太田三郎

1950年、山形県生まれ。岡山県津山市在住。
71年国立鶴岡工業高等専門学校機械工学科卒業。80年より発表をはじめる。採集した種子を和紙に封入して、切手に仕立てた作品《SEED PROJECT》や、戦争後の様々な問題を取り上げた〈POST WAR〉シリーズなど郵便切手を用いた作品を作り続ける。近年の主な展覧会に、「太田三郎ー此処にいます」(岡山県立美術館、2019)、「MOTコレクション Jounals 日々、記す vol.2」(東京都現代美術館、2021)、太田三郎展:人と災いとのありよう」(BBプラザ美術館、2022)、など。主な受賞歴に、平成30年度地域文化功労者文部科学大臣表彰(2018)、第73回岡山県文化賞(2021)など。作品は東京国立近代美術館、東京都現代美術館、国立ドレスデン版画素描館(ドイツ)、ソウル国立現代美術館(韓国)など、国内外の美術館に収蔵されている。

Saburo Ota/太田三郎

Photo: 柴田れいこ

オウティ・ピエスキ

ラップランドのフィンランド領内に位置するウツヨキ在住。サーミ人のビジュアルアーティスト。
北極圏の環境を題材とし、自然と文化の相互作用を探究するピエスキの絵画やインスタレーションは、ラディカルな中にもやわらかさを備えている。ピエスキの作品は、「ドゥオジ(duodji)」と呼ばれる身体的かつ家族的な言葉で表現される工芸的伝統を取り入れることで、国家を超えた言説の中に位置するサーミ人にまつわる対話の扉を再び開けようとする試みである。ピエスキは、フェミニスト的な表現としての手仕事の知識に関する世代間の対話の扉を開く。その先にあるのは、大地を法的権利主体とみなす意識の転換であり、大地との対話の儀礼を忘却することに対する抵抗である。ピエスキは、サーミ人が直面しているより大きな生物学的・文化的現実の再生、母系回帰、現実化などに対して疑問を提起する。
ピエスキは2000年にヘルシンキのフィンランド美術アカデミーを卒業した後、20年以上にわたって国際的な展示活動を展開している。近年の展覧会としては、テート・セント・アイヴス(イングランド、コーンウォール、2024年)、ヨーテボリ・ビエンナーレ(2023年)、マルティン・グロピウス・バウ(ベルリン、2022年)、ボンニエルス・コンストハル(ストックホルム、2022年)、シドニー・ビエンナーレ(2022年)、光州ビエンナーレ(2021年)、ヴェネツィア・ビエンナーレ(2019年)などがある。ピエスキの作品は、テート・モダン、ノルウェー国立美術館コレクション、ストックホルム近代美術館、ヘルシンキ現代美術館、サーミ・アート・コレクション(ノルウェー)など、数多くのコレクションに収蔵されている。フィンランド美術アカデミー賞(2017年)、フィンランド文化財団大賞(2020年)など受賞。

Outi Pieski/アウティ・ピエスキ

Photo by Heikki Tuuli

スミッタ・G・S

ケララ州コーリコードのマラバール地方(インド)出身。
独学のアーティストで、幼少時代に周囲にあふれていた自然のメロディーの記憶に影響を受け、動物たちや自然の緻密な美に焦点を当てた作品を制作している。スミッタの作品に描かれる人物像は脇役にすぎないことが多かったが、2010年代になってそのスタイルに変化が起こる。ケララ州で発生したニパウイルス感染症の流行を取り上げるなど、社会的なテーマが織り込まれ、人間の脆弱さと予測不可能な動物の世界とを対比させた作品が生み出されるようになった。新型コロナウイルス感染症によるロックダウンも大きな変化をもたらし、自宅に籠っての制作の中で、幸福感に満ちた宇宙の創造に取り組むようになった。動物たちの世界を描いた初期の作品と異なり、コロナ以降の作品には人間の姿が多く描かれるようになり、そこにはマラバール地方の伝統芸能や儀式、それらと自然との関係性も取り入れられている。
スミッタの作品はボース・クリシュナマチャリのキュレーションによる2021年の展覧会「Lokame Tharavadu」(世界はひとつの家族)に選出された。この展覧会がスミッタのアーティストとしてのキャリアの大きな転換点となり、インド国内外の様々な芸術施設やギャラリーがスミッタの作品を評価し、購入するようになる。

Smitha G S/スミッタ・G・S
坂本龍一+高谷史郎

坂本龍一
1952年1月17日、東京生まれ。(2023年没)
東京藝術大学大学院修士課程修了。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、YMOの結成に参加。1983年に散開後は『音楽図鑑』『BEAUTY』『async』『12』などを発表、革新的なサウンドを追求し続けた姿勢は世界的評価を得た。映画音楽では『戦場のメリークリスマス』で英国アカデミー賞作曲賞を、『ラストエンペラー』でアカデミー賞作曲賞、ゴールデングローブ賞最優秀作曲賞、グラミー賞映画・テレビ音楽賞など多数受賞。『LIFE』,『TIME』などの舞台作品や、韓国や中国での大規模インスタレーション展示など、アート界への越境も積極的に行なった。環境や平和問題への言及も多く、森林保全団体「more trees」を創設。また「東北ユースオーケストラ」を設立して被災地の子供たちの音楽活動を支援した。

高谷史郎
1984年より「ダムタイプ」に参加。様々なメディアを用いたパフォーマンスやインスタレーション作品の制作に携わり、世界各地の劇場や美術館で公演/展示を行う。個展「DUMB TYPE | ACTIONS + REFLECTIONS」を2018年、ポンピドゥー・センター・メッス、2019-20年、東京都現代美術館で開催。2021年、坂本龍一+高谷史郎『TIME』オランダ・フェスティバルにて世界初演、2024年に台中國家歌劇院(台湾)、新国立劇場(東京)、ロームシアター京都にて上演。2022年、ダムタイプは坂本龍一を新メンバーに迎え、ヴェネチア・ビエンナーレ日本館で新作インスタレーション《2022》展示。翌年、ヴェネチア・ビエンナーレ帰国展「2022: remap」(アーティゾン美術館、東京)。2024年、新作パフォ―マンス『Tangent』ロームシアター京都にて初演、6月欧州文化首都タルトゥ2024(エストニア)、7月ヴェネチア・ビエンナーレ・ダンスで上演等。

Ryuichi Sakamoto + Shiro Takatani/坂本龍一+高谷史郎

Photo by Neo Sora ©2020 Kab Inc.


Ryuichi Sakamoto + Shiro Takatani/坂本龍一+高谷史郎

アンリ・サラ

1974年、アルバニア、ティラナ生まれ。
アンリ・サラは時間の経過によって変容する作品世界を構築する。その作品はイメージ、建築、そして音の相関関係を通じて表現される。それらの要素は、私たちの経験を折り曲げ、逆転させ、問いを投げかけるために用いられる。サラの作品が追究するのは言語や文法、音楽における断絶であり、創造的な混乱を生み出すことで歴史の新たな解釈を創出し、古いフィクションやナラティブの代替として、より暗示的かつ曖昧さを帯びた対話によって置き換える試みである。
主な個展に、ブルス・ドゥ・コメルス(パリ、2023年)、ブレゲンツ美術館(2021年)、バッファロー・バイユー・パーク・シスタン(ヒューストン、2021年)、セントロ・ボティン(サンタンデール、2019年)、ジャン大公近代美術館(MUDAM、ルクセンブルク、2019年)、カステッロ・ディ・リヴォリ現代美術館(トリノ、2019年)、ルフィーノ・タマヨ美術館(メキシコシティ、2017年)、ニュー・ミュージアム(ニューヨーク、2016年)、ポンピドゥー・センター(パリ、2012年)、サーペンタイン・ギャラリー(ロンドン、2011年)などがある。また、第57回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2017年)やドクメンタ13(2012年)、第29回サンパウロ・ビエンナーレ(2010年)、第4回ベルリン・ビエンナーレ(2006年)など、多くの大規模なグループ展や国際展にも参加している。2013年には第55回ヴェネツィア・ビエンナーレにフランス代表として参加した。

Anri Sala/アンリ・サラ

©Wolfgang Stahr

妹島和世

1956年、茨城県生まれ。建築家。
1987年妹島和世建築設計事務所設立。1995年西沢立衛とともにSANAAを設立。2010年第12回ベネチアビエンナーレ国際建築展の総合ディレクターを務める。日本建築学会賞*、ベネチアビエンナーレ国際建築展金獅子賞*、プリツカー賞、芸術文化勲章オフィシエ、紫綬褒章などを受賞。主な建築作品として、金沢21世紀美術館*(金沢市)、Rolexラーニングセンター*(ローザンヌ・スイス)、ルーヴル・ランス*(ランス・フランス)などがある。
*はSANAAとして。

Kazuyo Sejima/

Sejima Kazuyo © SANAA

ムハンナド・ショノ

1997年、リヤド(サウジアラビア)生まれ。
民間伝承やスピリチュアルな言説、神話、都市伝説などを参照しながら、スケールや媒体、コンセプト、テクノロジーの枠にとらわれない作品を制作している。大学で建築を専攻したショノの創作活動には、既存の線引きを問い直し、その可能性や解釈を探究する態度が表れている。移民の家系である自らの家族史をインスピレーションとし、打ち捨てられた廃墟に関心を持つショノは、ストーリーテリングによって構成された作品を通じて「非帰属」という概念を探究している。ショノは、ポストミニマルの黒と白、グレーという色調によって、線と空白による創造の可能性を中心的なテーマとして展開してきた。それは、自らの線描の行為への言及でもあり、コンセプチュアルな枠組みでもある。第59回ヴェネツィア・ビエンナーレ(2022年)にはサウジアラビア代表として参加し、《The Teaching Tree》と題したプロジェクトを発表。その他にも、海の芸術祭(プサン、2023年)、イスラム・アーツ・ビエンナーレ(ジェッダ、2023年)、ヌール・リヤド・フェスティバル(リヤド、2022年、2023年)、リヨン・ビエンナーレ(2022年)、ディリーヤ・ビエンナーレ(リヤド、2021年)、デザートX(アル・ウラ、2020年)など、多数の国際展やフェスティバルに参加している。
国内外を問わず個展やグループ展も多数開催・参加している。主な展示にルーブル・アブ・ダビ(2023年)、アートバーゼルの「パルクール」(2022年)、大英博物館(ロンドン、2021年、2018年)、トリノ現代美術館(GAM)彫刻庭園(トリノ、2019年)、バルセロナ現代美術館(MACBA、バルセロナ、2018年)、アブドゥルアジーズ王世界文化センター(イスラ、ダンマーム、2019年)、21.39ジェッダ・アーツ(ジェッダ、2020年、2017年)、世界文化の家(ベルリン、2017年)がある。また、大英博物館(ロンドン)、アート・ジャミール財団(ドバイ)、ポンピドゥー・センター(パリ)、イスラ・アート・センター(ダンマーム)、アル・マンスーリア財団(リヤド)などに作品が収蔵されている。
サウジアラビアの国家文化賞(2021-2022年)のヴィジュアルアーツ部門を受賞。作品集『Muhannad Shono. Works [2014-2024]』がKehrer Verlagから刊行予定。現在、リヤド在住。取り扱い画廊はAthr Gallery。

Muhannad Shono/ムハンナド・ショノ

Photo by Artur Weber

染谷悠子

1980年、千葉県生まれ。
2004年東京造形大学美術学科絵画専攻卒業、2006年東京藝術大学大学院版画専攻修了。2004年町田市立国際版画美術館の全国大学版画展で、収蔵賞/観客賞を受賞し、作品が収蔵された。主な個展にRichard Heller Gallery(2014年、サンタモニカ、アメリカ)があり、小山登美夫ギャラリーでは、2007年、2010年、2013年、2017年と4度の個展を行っている。
染谷悠子はパネルにキャンバス、そして和紙を張り、そのやわらかな風合いを生かしながら、繊細な筆致と色彩で、花や鳥、樹木、動物がモチーフの架空の世界を描く。
染谷は「言葉を綴るように、鉛筆を動かしていく」と語り、まず鉛筆の淡い輪郭線が画面を作り始める。細密画のように綿密な描写にも関わらず、絵全体の印象が非常に軽やかなのは、存分にとられた余白とのバランスと、リトインクを使った独特の手法—水彩絵具だけが塗り重ねられるのではなく、版画用のインクも用いて瞬時に彩色していく—による色彩が、透明感に溢れているからだろう。それらのモチーフは画面の十分な余白により浮遊感を与えられ、それらが紡ぐ物語、そしてその続きへと、鑑賞者を誘うかのように強い輝きを放っている。また版画の手法で色をつけられ、画面に重ねられた和紙が生み出す独特な色彩と質感も魅力である。
2004年町田市立国際版画美術館、全国大学版画展、収蔵賞/観客賞、2014年「VOCA展 2014 現代美術の展望 -新しい平面の作家たち-」佳作賞受賞。

Yuko Someya/染谷悠子

Photo by Kenji Takahashi

杉浦慶侘

1980年、岡山県津山市生まれ。写真作家。
高校卒業後教師を目指し進学するも、そこでかつて中平卓馬や森山大道が在籍していた『provoke』の写真表現に出会い、自身でも作品の制作を始め現在に至る。
自ら育った土地である岡山での撮影にこだわり「人間と自然の関係性」をテーマに活動を続ける。現在は新見市の人工林の山を中心に撮影し、人間によって造られた奇妙な自然のあり方に関心を寄せ制作に取り組んでいる。主な受賞に「第2回岡山県新進美術家育成『I氏賞』」大賞(岡山、2009年)、「福武教育文化財団 福武文化奨励賞」(岡山、2010年)など。

Keita Sugiura/杉浦慶太

立石従寛

1986年、アメリカ合衆国シカゴ生まれ。現代アーティスト。
仮想と現実、自然と人工など、相対する境界の分解と合成をテーマに制作を行う。主な作品に、浜辺に浜辺を積層させる「Beach on Beach」、霧に向かって私的モノローグを公共放送システムに乗せて発する「To The Fog」、森の中に鑑賞空間を持ち込む「In(to)stallation」など。また、音楽や映画、パフォーミングアーツ、フードプロダクトなど、無領域的に活動する。英国の現代アート賞「New Contemporaries 2021」入選。英国Royal College of Art芸術修士号修了。

Jukan Tateisi/立石従寛

©Jukan Tateisi

リクリット・ティラヴァニ

1961年、ブエノスアイレス(アルゼンチン)生まれのタイ人アーティスト。
旧来の展覧会形式を否定し、料理や食事、読書といった日常的な行為の共有を通した社会的交流を提示する活動で知られている。その作品は、芸術品の優位性を拒絶する環境を創出し、モノの利用価値や、単純な行為と共同体内の相互扶助を通じて人々を互いに結びつけることに焦点を当てるとともに、労働や技巧にまつわる既成概念の打破を試みる。現在はコロンビア大学芸術学部の教授を務め、アーティストや美術史家、キュレーターが参加するコレクティブ・プロジェクト「Utopia Station(ユートピア・ステーション)」の創設メンバーでもある。チェンマイ(タイ)近郊に拠点を置く環境教育プロジェクト「The Land Foundation(ザ・ランド・ファウンデーション)」の設立にも協力した。

Rirkrit Tiravanija/リクリット・ティラヴァニ

Photo by Pauline Assathinay

上田義彦

1957年、兵庫県生まれ。写真家。
多摩美術大学グラフィックデザイン学科教授。東京ADC賞、ニューヨークADC、日本写真家協会作家賞など、国内外の様々な賞を受賞。2011年にGallery916を主宰。
代表作に『Quinault』,『at Home』,『Materia』,『A Life with Camera』,『FOREST 印象と記憶 1989-2017』,『68TH STREET』,『林檎の木』,『Māter』,『いつでも夢を』(赤々舎 2023)などがある。また2021年公開の映画『椿の庭』は大きな反響を呼び、映画監督としての仕事も注目されている。

Yoshihiko Ueda/上田義彦

Photo by Yoshiko Kojima

アシム・ワキフ

1978年、ハイデラバード(インド)生まれ。デリー在住。
デリーの都市計画建築学校で学び、映画やテレビ番組のアートディレクターとして働いた後、独立系の映像作品やドキュメンタリーの制作に従事。現在はアーティストとして自らの作品制作活動に取り組んでいる。
近年は建築、アート、デザインにまたがる領域横断的なプロジェクトを展開しているが、その背景には現代の都市設計や公共空間の占有/介入/利用にまつわる政策への強い意識がある。プロジェクトの一部は、社会の下層に追いやられた人々の隠れた活動空間として機能する廃墟を舞台としている。
ワキフの作品には、生態学や人類学に対する関心もしばしば織り込まれている。特に水、廃棄物、そして建築に関わる地域固有の生態系管理システムについて、ワキフは広範な研究を行ってきた。その作品の多くは、制作に手作業を伴い、多大な労力を要するように意図的に仕向けられている一方で、完成した作品そのものは一過性で、やがて崩壊することを前提としているものさえもある。彫刻からサイトスペシフィックなインスタレーション、映像、写真まで幅広く制作し、最近では伝統的な手法と新たなテクノロジーを融合させた、大規模でインタラクティブなインスタレーションも手掛けている。

Asim Waqif/アシム・ワキフ

Photo by Richa Sahai

八木夕菜

1980年生まれ。京都拠点。
パーソンズ美術大学建築学部卒業。写真を軸に「見る」という行為の体験を通して多視点観点から意識の変容を促す作品制作を行っている。代表的な個展に、種が持つ生命の営みの儚さや豊かさを紡ぐ「種覚ゆ/The Record of Seeds」(KYOTOGRAPHIE京都国際写真祭、2021年)、「NOW/HERE」(Pola Museum Annex、2018年)、「視/覚の偏/遍在」(K Contemporary、2022年)など。主な作品に、写真を立体に立ち上げた《KENCHIKU》(2015年)、写真にアルゴリズムを施した《崩れゆく世界》(2016年)、日本人の死生観を考察した《祈りの空間》(2017年)、「空」の概念を表した《BLANC/BLACK》(2019年)、写真における静物画《Superposition》(2024年)など。主な受賞に「京都国際写真祭」ポートフォリオレビュー最優秀(2016年)、「第35回写真の町東川賞」新人作家賞ノミネート(2019年)。金沢21世紀美術館収蔵。

Yuna Yagi/八木夕菜

Photo by Tomoko Hayashi

ジャコモ・ザガネッリ

1983年、イタリア生まれ。フィレンツェとベルリンを拠点に活動。
地域コミュニティを対象とした芸術文化プロジェクトのアーティスト、キュレーター、および活動家。土地、環境、景観を通じて解釈される空間の概念の社会的及び公共的な側面をリサーチする。2010年には、空き地が提供する可能性について市民と行政の意識を高めるため、放棄された遺産をテーマにした先駆的な研究プロジェクト「La Mappa dell'Abbandono:見捨てられた場所の地図」を立ち上げた。 2015年以来、台湾と日本で継続的に活動している。
近年の主な活動に、個展「Superficially」(2018 MOCA 台北) 、「Grand Tourismo」(2018・2019 フィレンツェ ウフィツィ美術館)がある。また、瀬戸内国際芸術祭(2019 日本)、タイランド・ビエンナーレ(2021 タイ)に参加した。

Giacomo Zaganelli/ジャコモ・ザガネッリ

Photo by Silvia Piantini

ほか2名公開準備中

2024.9.2811.24
あと75