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レアンドロ・エルリッヒ
レアンドロ・エルリッヒ《まっさかさまの自然》2024
森の芸術祭 岡山
撮影:顧 剣亨 写真提供:JR西日本
1973年、アルゼンチン生まれ。現在はパリ、ブエノスアイレス、モンテビデオの3都市を拠点としている。
エルリッヒの作品は過去20年間にわたって世界各国で展示されてきた。また、その作品はブエノスアイレス近代美術館(ブエノスアイレス)、ヒューストン美術館(ヒューストン)、テート・モダン(ロンドン)、ポンピドゥー・センター(パリ)、金沢21世紀美術館(金沢)、ローマ現代美術館(MACRO、ローマ)、エルサレム美術館(エルサレム)など、権威ある美術館や著名な個人コレクターのコレクションに収蔵されている。
エルリッヒのパブリックアート作品は高い注目を集めている。ブエノスアイレス・ラテンアメリカ美術館(MALBA)の《シンボルの民主化(オベリスク)》や、パリで開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)に合わせて制作された《溶ける家》、「ニュイブランシュ」(パリ)の《建物》、ブエノスアイレスで開催された夏季ユースオリンピックのための《ボール・ゲーム》、韓国国立現代美術館ソウル館(MMCA)で展示された《反射する港》、越後妻有アートトリエンナーレ(新潟)で展示された《パランプセスト》などのプロジェクトが知られている。
これまで、中央美術学院美術館(CAFAM、北京)、ブエノスアイレス・ラテンアメリカ美術館(MALBA、ブエノスアイレス)、ブラジル銀行文化センター(ブラジル国内複数都市)、ペレス美術館マイアミ(PAMM、マイアミ)、ポンピドゥー・センター・メス(メス)などで開催された大規模な展覧会に参加し、来場者数の記録を何度も塗り替えてきた。
コンセプチュアル・アーティストであるエルリッヒの作品は、視覚的枠組みを通じて、私たちの現実認識の土台を揺さぶり、その基礎となるものに疑義を呈する能力について探求する試みである。私たちの身の回りにあるありふれた建築は、エルリッヒの作品に繰り返し用いられるテーマであり、その作品は私たちが信じるものと私たちが見ているものとの間に対話を創出することを狙いとしている。エルリッヒは自らの作品を通じて、美術館やギャラリーの空間と日常的な体験との間の距離を縮めようとしている。